東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のボートとカヌー競技の会場見直し問題が注目を浴びています。
既に、ボートとカヌー競技の会場は新設される海の森水上競技場と決定していたところですが、小池百合子(こいけ ゆりこ)東京都知事のいわゆる見直し路線の中で、再検討が進められています。
このような中、宮城県の長沼ボート場が復興五輪にふさわしい場所ではないかと、村井嘉浩(むらい よしひろ)宮城県知事をはじめ関係者の熱心な運動もありクローズアップされてきました。
一方、小池知事は「上田知事からは、『埼玉は、主要な競技がもう既に会場として埼玉にやってくることになっているので十分です』というお話をいただいております。」と発言され、あたかも埼玉県にその気がないようなニュアンスの報道が伝わりました。去る10月14日(金曜日)のことです。
私も寝耳に水でしたのでびっくりしました。会場につきましては東京都と組織委員会が国際オリンピック委員会や競技団体と協議して決定したものです。会場の見直しはこれら関係機関における合意形成を改めて図った上で進めることが必要です。
もとより、彩湖(さいこ)は国土交通省が管理し、運営しているところですし、災害対策用に作られた調節池でもありますので、埼玉県が勝手気ままに誘致できるわけではありません。
もちろん私は彩湖が会場になればとてもありがたいと思っていますが、私自身が組織委員会の顧問という、いわば内部関係者としての立場にあることもあり、彩湖への誘致についてはある意味で自粛しておりました。
その上で、戸田市やボート関係者などの誘致活動について、私自身は温かく見守るという意味での側面支援をしてきました。
しかし、その気がないという誤ったニュアンスが伝わると、私の気持ちをはっきりと言わせてもらわなければなりません。
そこで、戸田市をはじめとする彩湖への誘致活動を頑張っている人たちを積極的に応援したいという私の気持ちについて、まずは意思表明をさせていただいたところです。
関係者の皆さんから彩湖の条件は選手にとって極めて良好だという話も伺っています。
今後、管理者である国土交通省と相談しながら、彩湖が有力な候補地であることのデータを整理し、選択肢の一つに加えてもらえるよう努力してまいりたいと思っております。