去る5月10日(火曜日)にブータン王国のジゲル・ウゲン・ワンチュク王子殿下が、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの事前合宿地の選定のため寄居町にお越しになりました。
当日は、寄居町を視察された後に熊谷市にあるホテルで歓迎晩餐会が開催され、私も埼玉県民を代表して石井平夫(いしい ひらお)県議会副議長ともどもお出迎えしました。実は、ブータン王国には、2011年に徳田(とくだ)ひとみブータン王国名誉総領事から依頼があり、中古の消防自動車を4台贈らせていただいた御縁があります。そういう意味で、埼玉県とブータン王国とは、以前からつながりがあったわけです。今回は、ブータン国王の弟で王位継承順位2位のジゲル・ウゲン・ワンチュク王子殿下が中心となって、ブータンオリンピック委員会の事務局長さんらを伴い視察をされました。
ブータンはとても親日的な国であり、人口が約76.5万人、国土の面積は約3.8万㎢と九州とほぼ同じ程度の広さです。国の形は埼玉県とびっくりするくらい似ています。主な産業は、農業や林業で一人当たりGDPは2560.5米ドルです。国全体のGDPは米ドルで19.5億ドルですので、日本円に直せば約2000億円で埼玉県の約100分の1です。人口は埼玉県のだいたい10分の1でありますので、そういう点でブータンの規模感というのが御理解いただけるのではないかと思います。
主要な貿易相手国はインドで、輸出入額の7~8割を占めています。インドとのお付き合いが大変深い国でありますが、経済援助に関しては1番目がインド、2番目が日本ということもあり、ブータン国民は日本に対してとても良い印象を持たれています。ブータン王国のオリンピックの事前合宿地が寄居町に決まり、それが、寄居町あるいは埼玉県とブータン王国との文化交流、人材交流などにつながれば、こんなにうれしいことはないと、大いに期待しています。