埼玉県人会の機関紙『埼玉往来』の平成30年2月15日号に、「豊田佐吉のサポーター古市勉と藤野亀之助」と題して、トヨタグループの創始者を支えた行田市出身の二人の人物を取り上げた講演の内容が紹介されていました。

講演を行ったのは『三井物産技師 平野勇造小伝』の著者、山口 勝治(やまぐち かつじ)さんです。古市 勉(ふるいち つとむ)は、忍藩士族で忍町長(現在の行田市長)を約20年務めた古市 直之進(ふるいち なおのしん)の長男です。三井物産に勤めていた古市 勉は、1920年、豊田 佐吉(とよだ さきち)が上海に豊田紡織廠(とよだぼうしょくしょう)を建設するのを支援したといいます。後に古市 勉は、豊田 佐吉の長男でトヨタ自動車株式会社の創業者である豊田 喜一郎(とよだ きいちろう)の協力によって、株式会社神津製作所(かみつせいさくしょ)を設立し紡織機械を製造しました。
また、もう一人の藤野 亀之助(ふじの かめのすけ)も同じく三井物産に勤め、豊田 佐吉を支えたそうです。

なお、古市 勉は近畿埼玉県友会の名誉会長である古市 實(ふるいち みのる)氏(プライミクス株式会社会長)の伯父に当たる方です。
古市 實さんには関西方面における企業誘致の道案内をしていただいています。北本市にある関東グリコ株式会社北本ファクトリーの誘致では、大阪に本社がある江崎グリコ株式会社の江崎社長を御紹介いただきました。北本ファクトリーはグリコの主力商品である「ポッキー」や「プリッツ」を生産している中核工場です。
このほかにも、古市 實さんには埼玉県の企業誘致で大変お世話になっているところです。

トヨタグループの創始者である豊田 佐吉を応援してその発展の基礎を支えた二人が行田市の出身であること、さらに現在、そのうちの一人の甥御(おいご)さんに本県の企業誘致を応援いただいていることに不思議な人のつながりを感じます。