8月7日(日曜日)に、鶴ヶ島市脚折地区に伝わる4年に1度の伝統行事「脚折雨乞(すねおりあまごい)」が行われます。夏のオリンピックと同じ年に行われますので、皆さんよく覚えておられます。

竹と麦わらで作った長さ36メートル、重さ3トンの巨大な「龍神様」を300人の担ぎ手が約2キロにわたって練り歩き、雷電池(かんだちがいけ)に入っていくところが行事のクライマックスです。担ぎ手たちが「雨降れたんじゃく、ここに懸かれ黒雲」と叫び、雨乞いをし、龍神の頭部に付けられた金色の宝珠を我先にと奪い合う様子は見る者を圧倒します。池の中の鯉やカルガモたちも大騒ぎするのではないでしょうか。

脚折雨乞は江戸時代から継承されてきた降雨祈願の神事であったそうです。しかし、高度成長期に都市開発が進み、前回の東京オリンピックが開かれた昭和39年をもって一時中断したそうです。その後、住民の間から「伝統行事を通じて、地域の絆を築こう」という声が上がり、モントリオールオリンピックが開かれた昭和51年に復活し、今日に至っているそうです。

私も知事就任以来3回出席していますが、本当にダイナミックな行事で、クライマックスである雷電池周辺には毎回2万人以上が訪れます。本当は10万人くらい集まってもらいたいところですが、多分、キャパを超えてしまうと思います。

今年の首都圏は深刻な水不足になっています。利根川水系で10パーセントの取水制限を実施していますし、このままいくと20パーセントの取水制限となる可能性もあります。いずれにしてもこうした雨不足、水不足の状態の時にタイムリーな行事になるかもしれません。せっかくですので、今年の脚折雨乞では文字どおり「雨乞い」をしなければと思っています。