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 2月15日(月曜日)、平成27年度下總皖一(しもおさ かんいち)音楽賞の表彰式が知事公館で行われました。今年度は音楽文化貢献部門で、音楽評論家であり声楽家でもある北本市在住の國土潤一(こくど じゅんいち)氏が、音楽文化発信部門では、合唱指揮者で武蔵野音楽大学教授の栗山文昭(くりやま ふみあき)氏がそれぞれ受賞されました。

 この音楽賞は、日本の近代音楽の基礎を築いたと言われる下總皖一先生の精神を受け継ぐ本県ゆかりの音楽家の方を毎年表彰しているものです。

 下總皖一先生は、1898年(明治31年)に旧大利根町(現在の加須市)で生まれ、東京音楽学校(現東京芸術大学)卒業後、合唱曲や器楽曲、協奏曲など多岐にわたる作曲を行い、その数は2000とも3000とも言われています。その中には、「たなばたさま」や「野菊」など人々に長い間歌い継がれて親しまれている童謡や唱歌も含まれています。面白いところでは、北は北海道から南は鹿児島県まで日本各地の大学や高校、小中学校の校歌も数多く作曲されています。数々の音楽理論書を著し、東京芸術大学の教授や音楽学部長を務め、団伊久磨(だん いくま)や芥川也寸志(あくたがわ やすし)など戦後の日本を代表する多くの音楽家を育成されました。

 受賞された栗山文昭氏との懇談の中で、平成16年に宮中で開かれた天皇陛下の古希(70歳)をお祝いする行事において、栗山氏が合唱の指揮をされたという話が出ました。その時、お祝いの曲として栗山氏が選ばれた6曲の合唱曲の中に、偶然、「野菊」が入っていたということでした。当然ながら、今回の受賞を予想されていたはずもなく、まさに縁ということだったのだなと思っています。選ばれた6曲には、「早春賦」や「荒城の月」など日本を代表する名曲があり、その中に、「野菊」が選曲されたということをお聞きし、大変うれしく思うとともに、下總皖一先生の業績が現代でも極めて高く評価されていることを改めて感じたところでした。

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