このシルバーウィークに2日ほど休暇を頂きました。読書三昧でありました。長編の歴史ものを読んでいましたので、このところ他の読みたい本を読めずにおります。

 中国で北宋時代末期(11世紀後半から12世紀前半)の争乱を題材とした奇伝小説に「水滸伝(すいこでん)」があるのを御存じのことと思います。
 ハードボイルド作家として評価の高い北方謙三(きたかた けんぞう)氏がこの「水滸伝」やその後の南宋にかけての動乱時代を描いた歴史小説に「大水滸伝シリーズ」3部作があります。
 第1部の「水滸伝」が19巻、その続編の「楊令伝(ようれいでん)」が15巻、完結編となる「岳飛伝(がくひでん)」は現在14巻まで刊行されていますが、こちらはまだ完結していません。登場人物の多さといい、時代の動きを俯瞰(ふかん)するストーリー展開といい、読みごたえのある正に大河小説です。

 私は海外に出張する際には、時差を克服するために、夕方とか午後に到着する便のときには機内で寝ないようにしています。そのため、かつて読んだ小説の中で面白かったものを選んで、繰り返し読むようにしています。
 昨年、海外に行くとき、たまたま2度目の北方謙三氏の「水滸伝」を読み始めたら、途中でやめられず最後まで読んでしまいました。そのうち息子が全巻買い揃えていた「楊令伝」を読破し、さらにその続編である「岳飛伝」にまで引っかかり、とうとう13巻まで読み進めてしまいました。この3部作品で結局47冊読んだことになります。

 こういう歴史的大河小説を読むと、他の読みたい本が読めなくなり、なかなか辛いところです。これからは、溜めていた本を片っ端から読むことになるかと思います。