8月25日(火曜日)、平成27年度全国学力・学習状況調査の結果が発表されました。本県は全国順位が小学校の総合で42位(昨年度は29位)、中学校は36位(昨年度は30位)ということでした。極めて残念な結果であります。

本県は順位を下げてしまいましたが、改善してきている県もあります。例えば、小学校で下位レベルで低迷していた沖縄県が今回は20位まで上がってきました。沖縄県では1位の秋田県に教育委員会の委員や教師が行って、学力日本一の秋田県がどのような形で勉強しているのかを学び、小学校において「考えさせる授業」に取り組んだ結果、急速に力をつけてきたようです。中学校はまだ沖縄県が最下位ということでしたが、学力をつけてきた小学生たちがやがて中学生になりますので、下位から脱出するのも間違いないと思います。

埼玉県では逆に小学校が下位レベルに下がっておりますので、今の小学生が中学生になった時が心配です。県の教育委員会には、真剣に各市町村と協議して「なぜこのような状態になっているのか」をしっかり分析し、より一層学力を向上させる取組を進めていただきたいと思っています。創造力の基礎は基礎学力です。基礎学力のない所には創造力はあり得ません。かつてアメリカのフォード大統領やレーガン大統領は日本の基礎教育の優れた部分を絶賛していました。正にこの全国学力・学習状況調査は基礎学力が中心でありますので、まずは基礎学力をしっかり学ぶことが大事だと思っております。

ただ、3年に一度、この学習状況調査と一緒に生活習慣や家庭生活、地域との関わりなどの調査が行われています。その結果を民間のシンクタンクが分析して「いい子が育つ都道府県ランキング」として発表しています。その直近(平成25年)のランキングでは、本県は全国4位とトップレベルになっています。道徳観や規律ある態度では埼玉の子供は上位にあるということです。それがせめてもの救いというところになります。改めて関係者の御尽力を期待するところです。