3月3日(土曜日)放送のNHKスペシャル「AIに聞いてみた どうすんのよ!?ニッポン」で、AIが導き出した「働き方」についての興味深い提言が紹介されていました。

この番組は、NHKが独自に開発したAIを使って、日本が直面する困難な社会問題を解決する糸口をつかもうというものです。

今回は「働き方」というテーマで、AIに延べ21万人の働き方に関する調査データ、ある会社の社員50人を2か月間徹底的に調査したデータ、世界中の論文約5000万本、ニュース約250万件などの情報を学習させたそうです。

こうしたデータをAIが分析した結果、「働き方」について次の4つの提言が導き出されました。

1 仕事で忙しい人は道の駅に行け!?
2 お金にゆとりがなくても蛇口をこまめに閉めなければ仕事に満足できる!?
3 ストレスだらけの人は結婚・出産祝を贈れ!?
4 仕事の効率を上げたいなら11時間54分以上働け!?

こうした提言について、番組ではおおまかに、次のとおり解釈しています。( )内は上田流の解釈です。

1 「道の駅」は、必要があって行くところではなく自分で選択して行くところ。働き方は生き方に直結し、オフの時間、プライベートな時間が大切。(非日常性が脳を活性化させるとよくいいますね。)
2 「蛇口をこまめに閉めない」人たちは、ほとんどイライラしない、寝つきがよいなどの傾向がある。自分が大切だと思うこと以外は最低限でよいというのは仕事の満足度を高める。(「おおらかさ」が大事ということでしょう。)
3 「結婚・出産祝を贈る」行為は仲間意識を生み、仕事の満足度を高める。(確かに「GNP」が大事だといいます。Gは義理、Nは人情、Pはプレゼントです。)
4 仕事に没頭しているときが最も仕事の効率が上がる。職種によっても時間の使い方が違う。柔軟な働き方が求められる。(イヤな仕事をしているときは時間が長いものです。「好きこそものの上手なれ」ですね。)

AIの分析はあくまでも相関関係であって因果関係までを証明したものではありません。
一方で、一見突拍子もないことを言っているように思えるAIですが、実は私たちが常識と思っていることに揺さぶりをかけ、より深く考えるきっかけを与えてくれているのかもしれません。

AIに人間の仕事を奪われるという議論もあり、AI時代の到来に不安を抱く方もおられると思います。AIという最先端のツール(道具)をうまく使いこなすことが、今まさに求められていることだと感じました。
埼玉県でも、AIを施策に取り入れ始めています。現在、AIロボットによる庁舎案内などの実証を行っていますので、是非、体験してみてください。
実施期間:平成30年4月4日(水曜日)から27日(金曜日)
実施場所:県庁本庁舎1階 県民案内室(月曜日から金曜日、午前8時30分から午後5時まで開室)

AIロボットが県庁舎案内や観光案内を行います(県政ニュース)