10月21日(土曜日)に、埼玉県立近代美術館において開館35周年記念展「ディエゴ・リベラの時代」のオープニング・レセプションがありました。
カルロス・フェルナンド・アルマーダ・ロペス駐日メキシコ大使をはじめ、作品出品者であるメキシコ国立芸術院のマグダレーナ・サバラ・ボナチェア美術部長などメキシコの関係者及び県関係者の総勢約60人が出席しました。
記念展ではメキシコ最大の美術家とも言われるディエゴ・リベラ(1886~1957)とその時代の関係作品、さらにはリベラと関わりのあった日本の藤田 嗣治(ふじた つぐはる)、北川 民次(きたがわ たみじ)などの作品などが展示されています。

レセプションに先立ち、サバラ美術部長に作品を御案内いただきました。リベラは、フランスに勉強に行っている間にキュビスムなどの影響を受けました。また日本人画家との交流もあり、極めて貪欲にそれぞれの特色のある画風を学び、それを自身の画風の中に取り入れています。
一方、晩年はメキシコの原点とも言うべき大地に根差した農民や先住民の文明・文化などをその画風の中で表現しています。このような画風の変化によりリベラの一生を感じさせる展示となっています。
もとより、ディエゴ・リベラの作品は日本で展示されることが非常に珍しく、いわんや今年9月に発生したメキシコの大地震直後のこの時期に、埼玉県立近代美術館で展示されることは奇跡に近いように感じます。

私は必ずしも美術の愛好家とはいえませんが、彼の生きた時代のヨーロッパや日本のすばらしい画家たちとの交流、そしてメキシコの大地から沸き立つようなパワフルな画風など、一種の文明・文化というものを感じ取れるような気がしました。皆様是非、御覧ください。12月10日(日曜日)まで開催しています。