本年5月に惜しまれながら逝去した演出家で、彩の国さいたま芸術劇場芸術監督でもあった蜷川幸雄(にながわ ゆきお)さんが手掛けてこられた「彩の国シェイクスピア・シリーズ」の芸術監督に吉田鋼太郎(よしだ こうたろう)さんが就任されました。吉田さんは蜷川作品に数多く出演されるとともに、テレビドラマなどでも活躍しておられます。

蜷川幸雄芸術監督はシェイクスピア全37作品のうち5作品を残して逝去しました。残りの5作品を吉田鋼太郎さんが後継者として演出をされるということになります。吉田さんは「蜷川さんしかできないシェイクスピアを引き継がなければならない。僕の中にも蜷川さんの血が流れているような気がする。」と芸術監督を引き受けた覚悟を語られています。

就任1作目として、来年12月に上演する「アテネのタイモン」を演出、主演される予定です。彩の国さいたま芸術劇場の蜷川レガシーは吉田鋼太郎さんというすばらしい名優によって引き継がれることになりました。埼玉県にとっても大変有り難いことだと心から感謝しております。